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ADへの抗精神病薬投与、11週以上で死亡率増加 [老年精神医学会]

No.4808 (2016年06月18日発行) P.14

登録日: 2016-06-18

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アルツハイマー型認知症(AD)に対する抗精神病薬投与の死亡リスクは、新規服用で最大2.5倍になることが、日本老年精神医学会による世界初の大規模な前向きコホート研究「J-CATIA」の結果、明らかになった。同学会が8日に開いたプレスセミナーで、新井平伊理事長(順天堂大教授)が報告した。
1万79例を対象とした「J-CATIA」によると、服用開始から10週までは死亡例がないものの、11~24週で死亡率は9.4%、年齢・性別・体重などの要因を補正しても非服用群の2.5倍になるとしている。この結果を受け新井氏は、(1)抗精神病薬の服用による死亡リスクについては十分な配慮が必要で、薬物的アプローチや抗精神病薬以外の薬物療法を優先すべき、(2)やむをえず投与する場合は短期間(10週間)が望ましい、(3)現在6カ月以上服薬中の症例は比較的安全であり、リスクベネフィットの観点から判断すべき─と訴えた。
向精神薬の適正使用について、老年精神医学会は『かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン』(第2版)のパブリックコメントを27日まで募集中。内容は同学会ホームページ(http://184.73.219.23/public_comment/conf.asp?m=101)に掲載されている。


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