【Q】
肝細胞癌治療におけるバルーン閉塞下肝動脈化学塞栓療法(balloon-occluded transarterial chemoembolization:B-TACE)の有効性について,近江八幡市立総合医療センター・楊 孝治先生のご教示をお願いします。【A】
B-TACEはマイクロカテーテルを用いて施行する一般的なTACEの局所制御効果をさらに向上させることを目的として開発された手法です。これは単なる肝動脈閉塞下の塞栓術ではなく,バルーン閉塞下に発生する血行動態の変化を利用することで,腫瘍へのより効果的な薬剤の集積を得て局所制御を高める治療法です。