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【私の一曲】『マイナー・スイング』

No.4746 (2015年04月11日発行) P.75

川鰭市郎 (国立病院機構長良医療センター周産期診療部長)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-02-21

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  • ジャンゴ・ラインハルト(1910〜53年)は、ロマを出自とし、ロマ音楽とスウィング・ジャズを融合させたマヌーシュ・スウィングの創始者とされる。『マイナー・スイング』の初録音は1937年。
    〔DJANGOLOGY(CD):ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル、2006年発売〕

    ジャズ・ギターのレジェンドが奏でる切れのいいイントロに魅了される

    ジャンゴ・ラインハルトは、ベルギー生まれのジプシー・ギターの名手である。1930年代、主にヨーロッパで活躍した。彼の代表曲の1つが『マイナー・スイング』だ。私は学生のときにこの曲に出会った。ジプシー音楽独特の哀愁を帯びた旋律もさることながら、切れのいいイントロに魅了された。

    ジャンゴのギター奏法は独特なのだが、怪我のために左手の薬指と小指が動かないということにさらに驚かされる。医師から、もうギターを弾くのは無理と言われながら、動かない指さえ使う技法を編み出して、独自のスタイルを確立させた。相棒のステファン・グラッペリが奏でる優美なバイオリンと、超絶技巧のギターを融合させて多くの名演奏を残している。ジャンゴの影響を受けたギタリストも数多く、ジャズ・ギターの元祖とも言える存在なのである。

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