ドイツ出身のコンチネンタルタンゴ演奏家、アルフレッド・ハウゼ率いる楽団による楽曲集。コンチネンタルタンゴとは、アルゼンチンタンゴがヨーロッパに渡り、独自のエッセンスが加わることで発展した音楽(CD:ポリドール、1998年発売)
「碧空」、「真珠とり」、コンチネンタルタンゴの名曲である。私との出会いは、両方とも静岡市での高校時代で受験勉強に励んでいた頃、夜中のたしか「クラウン デラックス タイム」というラジオ番組であったように記憶している。
最初の出会いは「碧空」で、ドイツのアルフレッド・ハウゼ楽団の演奏であった。夜も午後11時を過ぎてのことで、受験勉強の疲れで半分うつらうつらしていたときのことであったが、聞いたとたんその鮮烈さ、かつ優雅さにパタッと覚醒した。多大な興味を持って、そのルーツを探った結果、初めてコンチネンタルタンゴという言葉に出会った。それまでに、いわゆるアルゼンチンタンゴにはそれなりに遭遇し、「ラ・クンパルシータ」などを聞いてはいたが、ルーツが異なることがわかり、また、まったく異なる曲調は、ようやく世界という広い存在に目覚めはじめた地方の18歳の少年には、まさに清新な刺激であった。
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