医療介護総合確保促進会議(田中滋座長)は14日、厚生労働省が提示した「地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本的な方針(総合確保方針)」の改定に向けた議論の整理案について、大筋で了承した。
整理案は、①医療計画と介護保険事業支援計画、介護保険事業計画の一体的かつ整合的な策定、②在宅医療の推進および在宅医療と介護の連携の推進に関する視点、③医療・介護の連携の核となる人材に関する視点─の3点を改定の主な論点とした。①の柱は、各計画の作成における都道府県と市町村の担当部局間の連携推進が重要として、関係者による協議の場の設置。②では、地域包括ケアシステムの中心的役割を担う市町村に対し、都道府県が在宅医療や介護連携推進事業で広域的な支援を行うことや、サービス提供者の役割に入退院支援、日常の療養支援、急変時の対応、看取りなど具体的な場面に応じた医療・介護関係者との連携を明記する。
③については、医療・介護連携の核となる人材を巡る表記で修正を求める声が出た。「両分野に精通」とする厚労省案に対し、武久洋三委員(日本慢性期医療協会)は「医療と介護のコーディネーターとなるのはケアマネジャー」とした上で、医療知識のある看護師資格を持つケアマネジャーの養成が必要と指摘。厚労省は③の意見集約を含め、次回会合で改定案の取りまとめを行う方針だ。