著者は2013年に日本抗加齢医学会理事長に就任。本書では長寿遺伝子についてわかりやすく解説している(坪田一男著、新潮社、2008年刊)
「アンチエイジング」が米国で医学として発達してきたのは1990年代初めであり、その歴史は比較的浅い。著者は、日本のレーシックの先駆者として紹介されることも多い慶應義塾大学医学部眼科学教授でありながら、目の老化からヒトの老化へと興味を広げて、米国抗加齢医学会専門医の認定を受けた後、現在は日本抗加齢医学会の理事長としても活躍されている異色の教授である。
そんな著者が、国民的漫画「サザエさん」に登場する「波平さん」の年齢はいくつ? との問いかけに始まり、自分がもし100万年前のマンモス時代に生きていたらという設定で、そこから脈々と進化し続けてきた遺伝子の不思議について触れ、さらに最新の研究で発見されたサーチュインをはじめとする長寿関連遺伝子について、その世界的研究者との直接の対談内容も交えながらわかりやすく解説している。
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