【質問者】
松井 潔 神奈川県立こども医療センター総合診療科科長
CVSは,「国際頭痛分類 第3版beta版」の片頭痛に関連する周期性症候群の下位項目に「周期性嘔吐症候群」として分類されています。CVSの軽症例では,経過観察か発作時に治療をするのみでよいと思います。しかし,発作を頻回に起こす症例では,予防内服が必要になります。
CVSの予防薬としては,アミトリプチリン,シプロヘプタジン,プロプラノロール,フェノバルビタールなどがあります。バルプロ酸は,成人の片頭痛に有効でCVSでも有効です。CVSにバルプロ酸を使いはじめたのは,バルプロ酸が片頭痛に有効であったためではありません。私たちは,様々な抗てんかん薬が無効でバルプロ酸が有効なCVS例を経験しました。このため,他のCVSの症例にバルプロ酸を試したところ有効な症例が多く,バルプロ酸を予防薬のひとつとして使用するようになりました。
残り908文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する