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国内初、臨床用ES細胞の作製計画を了承【厚生労働省部会】

No.4860 (2017年06月17日発行) P.16

登録日: 2017-06-08

最終更新日: 2017-06-15

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厚生労働省の厚生科学審議会再生医療等評価部会は7日、京都大学ウイルス・再生医科学研究所の末盛博文准教授らのチームが申請した再生医療用の胚性幹細胞(ES細胞、用語解説)の作製計画を了承した。文部科学省の特定胚等研究専門委員会は5月に計画を大筋で了承しており、今月中にも厚労・文科両大臣が認可する見通し。認可されれば、国内初の臨床用ES細胞の作製が始まることになる。

計画では、医療機関から不妊治療で使われなかった余剰胚の提供を受け、臨床応用が可能なES細胞を20種類作製。年度内にも、国立成育医療研究センターなど再生医療を用いた治療を行う医療機関や研究機関に提供を始める。

厚労省によると、部会に先立ち開かれた審査委員会では、受精卵提供者からのインフォームド・コンセントを慎重に取得すべきとの意見が出たという。
国立成育医療研究センターもES細胞を用いた難病治療を目指す研究を予定しており、近日中に作製計画を両省に申請するとみられる。

【ES細胞】:受精後5~7日目の胚内部細胞塊から作製される幹細胞株。胎盤などを除くさまざまな組織に分化できる多能性と高い増殖力を持つ。臨床応用を巡っては、米国で脊髄損傷患者に対する臨床試験が行われたが11年に中止。英国、韓国などでも臨床応用を目指す動きがある。

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