内閣官房は11日、「ゲノム医療実現推進に関するアドバイザリーボード」(議長=和泉洋人内閣官房健康・医療戦略室長)を設置し、初会合を開いた。ゲノム医療を担う人材育成と推進すべきゲノム編集技術の検討を行う。構成員にはゲノム医療関連学会の理事長などが選ばれた。
人材育成については、医師の専門性の担保のほか、医師以外の職種について、必要量や資質、理系研究者のゲノム医療への誘導策を議論する。
ゲノム医療に関連する医師の学会認定資格(用語解説)には日本人類遺伝学会の臨床遺伝専門医などがあるが、アドバイザリーボードの親会議である「ゲノム医療実現推進協議会」は今年7月の報告書の中で、「人材育成の過渡期おいては、必ずしも学会認定資格にこだわらず、それ以外に養成された人材も活用し、地域性を考慮した供給体制を段階的に議論する必要がある」と指摘している。この指摘を踏まえアドバイザリーボードでは、研修会等の人材育成の機会を含め、どのようにゲノム医療を担う人材の確保を進め、専門性を担保するかを議論する。
ゲノム編集技術については、日本医療研究開発機構(AMED)で、どのような研究を推進すべきか議論する。
議論の取りまとめは、人材育成については年内、ゲノム編集技術については年度内の予定。