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夏の新兵器[なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(163)]

No.4869 (2017年08月19日発行) P.73

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2017-08-19

最終更新日: 2017-08-15

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  • 1日1万歩のため、朝の通勤は少し離れた駅から大学まで歩いている。言うてもしゃあないけど、つい暑いとぼやいてしまうようなこの頃だ。ほとんど影のない道を半時間も歩くので、汗ぐっしょりになる。

    行儀が悪いけど、教授室があるのを幸いに、下着だけになって涼みながら仕事を開始する。個室とはいえ、さすがに長い時間を下着だけで過ごすわけにはいかない。しかし、服にしみこんだ汗はなかなか乾いてくれない。特に問題なのはズボンである。ということで、ステテコを導入することに。

    ステテコ、なんともいい響きである。語源には、明治時代にあった「捨ててこ」と言いながら踊る芸で着物の裾から見えていた下着とする説と、下着が着物からのぞくので裾より下を捨ててしまえというところからきたという説があるらしい。どちらにしても、情けない感じがとてもよろしい。

    買おうと意気込んで量販店に出かけたのだが、派手なプリント柄のものしかない。あかんやろ。加藤茶のハゲ親父を持ち出すまでもなく、昔からステテコいうたら白のクレープ地に決まってるんとちゃうんか。

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