No.4874 (2017年09月23日発行) P.71
仲野 徹 (大阪大学病理学教授)
登録日: 2017-09-20
最終更新日: 2017-09-19
え~、このたび新しく『こわいもの知らずの病理学講義』という本を出しました。岩波新書『エピジェネティクス』に次ぎ、3年ぶり4冊目の単著。執筆依頼をいただいたのは5年以上も前なのですが、ぐずぐずと書き進め、ようやく出来であります。
一般の人と話をしていると、病気の知識がいかに行き渡ってないかによく驚かされる。それに、誤って理解されていることも多い。インフォームドコンセントと自己決定の時代、それではあかんのとちゃうの。ということで、病気の成り立ちについて書いてみましょうかとあいなった次第。
基本コンセプトは、近所のおっちゃん、おばちゃんたちにも理解してもらえるような知的エンターテインメント病理学総論。正確さは担保しながら、わかりやすく、そして何よりもおもろく書いてある(つもり)。
最大のメッセージは、病気のことを理解するための理屈というのはけっして難しくないので、尻込みせずに進んでわかろうとしてくださいね、ということ。この本を読んで、病気についてのリテラシーを上げてもらえたら何よりだ。
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