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【私の一冊】Less Medicine, More Health

No.4875 (2017年09月30日発行) P.76

大島 明 (大阪国際がんセンターがん対策センター特別研究員)

登録日: 2017-09-26

最終更新日: 2017-09-26

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  • 効果がないか、時には有害になる過剰医療を奨励する「7つの仮定」についてわかりやすく解説した書籍。著者のH. Gilbert Welchは米国ダートマス大医学部教授であり、一般内科医でもある

    過剰診断・治療を導く「仮定」を解説

    最近面白かった本はH. Gilbert Welchの“Less Medicine, More Health”(Beacon Press, 2015)である。著者のWelchは “Overdiagnosis in Cancer”(J Natl Cancer Inst, 2010)など多くの学術論文を公表している。一般の読者向けのこの本には、「7 Assumptions That Drive Too Much Medical Care」という副題がつけられている。

    「仮定#3:Sooner is always better」に対しては「Disturbing truth:Early diagnosis can needlessly turn people into patients」と述べている。

    進行の遅いがんをカメがん、早いがんをウサギがん、進行が非常に早いがんをトリがんに譬えて、がんスクリーニングはウサギがんを早期に発見すれば効果があるが、カメがんも発見することによる過剰診断・過剰治療の害があるとわかりやすく説明している。

    残り405文字あります

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