(秋田県 F)
顎関節脱臼の治療法では,徒手整復法が第一選択療法であり,その手技にはHippocrates法とBorchers法があります1)。Hippocrates法では,術者は患者の前方に位置し,咬傷を受けないようにガーゼで包んだ両側拇指を患者対側の下顎大臼歯部の歯槽上あるいは咬合面に置き,他の4指で下顎下縁隅角部を保持した後,下顎を後下方に強く圧下しながら,第四指および第五指で前上方に力を加え下顎を回転させるようにします。これにより下顎頭は回転しながら引き下げられ,関節隆起前方斜面から離れて後方の下顎窩に復位します。
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