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特集:もう一度、膵臓疾患を学ぶ

No.4790 (2016年02月13日発行) P.17

下瀬川 徹 (東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野教授)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-27

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監修:下瀬川 徹(東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野教授)

急性膵炎のAtlanta分類改訂(2012年)に基づいて重症急性膵炎の新たな治療戦略が提唱され,感染性被包化壊死に対するstep-up methodが致命率を改善する効果が示されている。このような世界的動向を受け,わが国の「急性膵炎診療ガイドライン」が改訂,第4版が2015年3月に上梓された。自己免疫性膵炎(AIP)診療では,2009年のホノルルコンセンサスに基づいて,自己免疫性膵炎が1型と2型に分類された。また,2011年に国際コンセンサス診断基準(ICDC)が報告され,国内ではICDCに基づく「自己免疫性膵炎臨床診断基準2011」が策定された。そして,疾患概念の変化ならびに新たな診断基準の策定により,従来のガイドラインを改訂した「自己免疫性膵炎診療ガイドライン2013」が示された。膵癌治療においては2011年にFOLFIRINOX,13年にnab-paclitaxelとgemcitabine併用療法の有効性が報告された。わが国においても,13年12月に治癒切除不能な膵癌に対するFOLFIRINOX療法が承認され,14年12月にはnab-paclitaxelが治癒切除不能な膵癌の効能追加承認を受け,膵癌治療の選択肢が広がった。本特集では,急性膵炎,自己免疫性膵炎,膵癌化学療法を取り上げ,最近の動向を解説する。

1 急性膵炎診療の最前線 ─Atlanta分類改訂と「急性膵炎診療ガイドライン2015」
近畿大学医学部外科肝胆膵部門主任教授 竹山宜典

2 「自己免疫性膵炎診療ガイドライン2013」のポイント
関西医科大学内科学第三講座主任教授 岡崎和一

3 膵癌化学療法の新たな展開
杏林大学医学部腫瘍内科教授 古瀬純司

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