皆様もそうでしょうが、愛読書は何か、と問われる場合がよくあります。私は乱読者ですが、私の愛読書のうち、ジャンルごとに挙げてみたいと思います。もしお読みでない本があったらお試しください。中古しか残っていない本もありますが御容赦。
①組織論、ビジネス論
a)組織の盛衰(PHP研究所刊):堺屋太一の名著。組織論というカテゴリーはこの書に始まり、この書に終わると言っても過言ではない。教授としての立場での医局の運営、そして現在は病院長としての病院全体の運営において、知らぬうちにこの書に教えを乞うことで今の私がある。
b)その「記者会見」間違っています(日本経済新聞出版社刊):中島 茂著。現在では謝罪対応ひとつで炎上する度合いが増しているようだし、様々なコンサルタントが活躍しているが、技術論でいいのか?と思う。この本は10年前の発行でありながら、基本を網羅しており、謝罪の技術というよりも本質論として読み込むことができる。
c)エクセレント・ホスピタル(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊):クィント・ステューダー著。医療機関にとってはバイブルとまで言われている本。岐阜大学医学部附属病院の将来ビジョンの1行目に「最高の患者サービスを提供する最高の病院の確立」という言葉を上げているが、臆面もないと言われてもこの本を読めば意味がわかる。
②文学
a)直線(早川書房刊):ディック・フランシス著。競馬ミステリーで有名な著者ですが、この本はミステリーなのに泣く。人ってすばらしいなあ、と感じる書である。
b)夏への扉(早川書房刊):A・ハインライン著。SFの名作です。「ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる」。おしゃれな言葉でつづられているが、中身はハードである。
③エッセイ、その他
a)100年分を一時間で(文藝春秋刊):山本夏彦著。日本語エッセイの最高傑作。こんな知的な老人になりたい。
b)かがやく日本語の悪態(草思社刊):川崎 洋著。詩人の作者がその言語センスを用いて悪態を語る。
書いた後で、入れたい本が数多く出てきますが、今回はこれで閉じます。またの機会を!