日本肝臓学会が昨年12月と今年3月末、『C型肝炎治療ガイドライン』を改訂し、第6.1版の内容を学会ホームページで公表した。C型肝炎治療は、2014年にゲノタイプ(GT)1型に対する抗ウイルス療法が導入されて以来、劇的に治療が進歩した。次々に新しい治療薬が登場し、昨年だけでも3回、ガイドラインが改訂されている。5版から6版への改訂点とC型肝炎治療の基本方針をまとめた。
6版への改訂は、国内第3相試験の結果を受けて、昨年9月にグレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠(GLE/PIB)が薬事承認されたことを受けて行われた。GLE/PIBは、GT1~6型すべてに有効な、インターフェロンを使用しない(IFNフリー)直接作用型抗ウイルス薬(DAA)だ。同ガイドラインでは、慢性肝炎および、代償性肝硬変のGT1型、2型の患者に対して最初に行うべき治療の1つとして推奨している(図1、図2)。