厚生労働省は26日、2017/18シーズンのインフルエンザ発生状況を厚生科学審議会感染症部会に報告した。報告数は約2230万で、統計を取り始めた1999年以降最多だった。
患者数のピークは第5週(1月29日から2月4日)で、約250万人に上り、これも過去最多だった。
インフルエンザウイルス分離状況をみると、通常、シーズンの終わり頃に流行するのB型の流行が、今シーズンはA型の流行と重なっており、これがピーク時の患者数の多さにつながったと分析した。
重症度については「急性脳炎の患者数は昨年を上回ったものの、一昨年のレベルではないので、重症度は例年より強いわけではないだろうと推測する」と説明した。 重症度に関しては、国立感染症研究所感染症疫学センター長の大石和徳委員が今年の特徴として「入院サーベイランスで60歳以上の患者が増えた。ただ、今のサーベイランスの方法では、入院患者の臨床的特徴が見えにくい」と指摘。その上で、「重症度を評価できるようにサーベイランスの形を変えられないか、厚労省と検討している」と報告するともに、今シーズンの特徴についても今後詳細に分析する考えを示した。