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SECTION 1:まずは社会人としてのマナー

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  • 04 たかが挨拶,されど挨拶

    アウト!

    すれ違っても挨拶をしない,目も合わせない,何となく他の方向を向く,無愛想,こっちが挨拶をしてもあさってのほうを向く,など。

    アウト!の理由

    「挨拶」は社会人の基本と言われる。辞書を引くと「挨」は押す,「拶」は迫る意で,「挨拶」とは本来禅宗で門下の僧に押し問答してその悟りの深浅を試すことで,現在では人に会ったときや別れるときなどに取り交わす礼にかなった動作や言葉などをさすようになったという。

    それでは,なぜ我々は挨拶をするのであろうか?特に我々医師は超多忙であるので,挨拶をする時間も気力もないときもあるだろう。特に研修医は医師の中でも一番下の立場であるので,とても挨拶などしている状況ではないはずである。

    「挨拶」をする意味を筆者なりに考えてみると,「挨拶」とは「社会生活をする確認の儀礼」であると言えるかもしれない。

    自分が劣悪あるいは不遇な環境にいると,他人に対して気配りなどする気にならないものである。しかし,かといってそのような状況で気配りをしないと,他の人までも傷つけたり不快にしてしまうことになる。したがって,どのような状況でも「挨拶」をするということは,「少なくとも最低限の気配りを私はします」という他の人への意思表示であると筆者は考える。言いかえると「挨拶」をしないことや上記(アウト!)の例は逆に「私は他の人に対して気配りは一切しない。つまり,私は私中心に生きる」と言っているととらえられても仕方がない。とらえられようによっては「喧嘩を売っている」ともとられかねない言動なのである。

    だから,自分がジコチュウと思われたくなかったら,自分から挨拶をしよう。それも笑顔で…。こちらから挨拶をして他の人が挨拶をしてくれなくても,あさっての方向を向かれても,目下の人にこちらから挨拶をして無視されても…。いつも笑顔でア♡イ♡サ♡ツ\(^▽^)○

    田中和豊(福岡県済生会 福岡総合病院 臨床教育部部長/総合診療部主任部長)

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