□非小細胞肺癌は,肺癌の80〜85%を占め,腺癌,扁平上皮癌,大細胞癌の順に頻度が高い。
□薬物療法においては殺細胞性抗癌剤に加え,EGFRおよびALKチロシンキナーゼ阻害薬などの分子標的薬も使用され,近年,免疫チェックポイント阻害薬のニボルマブ,ペムブロリズマブも適応となり,個別化医療が進んでいる。
□特徴的な症状はなく,腫瘍の存在部位と局所浸潤,遠隔転移に依存する。
□咳嗽,喀痰,血痰,発熱,呼吸困難,胸痛といった呼吸器症状や,転移部位に特有の症状を呈することがある。
【検査所見】
□一部の手術例を除き,治療開始前に組織あるいは細胞診により診断される。
□気管支内視鏡検査や経皮的針生検,喀痰細胞診などで検体を採取する。
□進行非小細胞肺癌の治療方針を決定する際,癌化・増殖のプロセスに重要なdriver oncogeneである,EGFR遺伝子変異,ALK融合遺伝子転座の有無を,腫瘍検体で確認する。
□EGFR遺伝子変異検査では主にPCR(polymerase chain reaction)をベースとした高感度遺伝子変異検出法,ALK融合遺伝子転座の検出にはFISH(fluorescence in situ hybridization)免疫染色が保険適用されている。
□腫瘍細胞のPD-L1発現率を診断するためにPD-L1 IHC 22C3がコンパニオン診断薬として承認を得ている。
□胸部X線写真やCT,MRI,PETなどを用いて病期診断を行う。
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