□不安・緊張などの心因的ストレスを契機に,頻呼吸・呼吸困難感を生じる。
□肺・気道などに器質的異常を伴わない。
□呼吸困難感を訴え,頻呼吸となる。
□しばしば,手指や口唇のしびれ,こわばりを生じる。呂律が回らないこともある。
□しびれ・こわばりは,血液中のカルシウムイオンが減少するためにテタニー症状として生じる。
□同様の機序で,「産科医の手(図1)」,Chvostek徴候,Trousseau徴候なども生じうる。Chvostek徴候は,外耳孔前方を叩打することで,口唇,尾翼,眼瞼などの顔面筋の痙攣を生じることをいう。Trousseau徴候は,血圧計のマンシェットで収縮期血圧以上に3分間阻血することにより,手の攣縮を生じることである(「産科医の手」のようになる)。
□不安,緊張など心因性ストレスを契機に生じることが多く,繰り返して生じることが多い。患者が冷静さを失い,興奮していることも多い。
□若年女性に多くみられるが,性別・年齢に関係なく生じうる。
□動脈血ガス分析で,呼吸性アルカローシスが認められる。
□肺胞気・動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)の開大がない。
□動脈血酸素分圧(PaO2)は高値を示す。
□胸部画像所見で異常が認められない。
□カルシウムイオンの減少によって,心電図上QT時間が延長する。
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