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リドル(Liddle)症候群

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-28
野村尚弘 (東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科腎臓内科学)
内田信一 (東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科腎臓内科学教授)
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  • ■疾患メモ

    多くは常染色体優性遺伝形式をとるが,孤発例も存在する。非常に稀な疾患である。

    高血圧,低カリウム血症,代謝性アルカローシスを呈し,低レニン・低アルドステロンを特徴とする。

    腎集合管の管腔側に存在する上皮性ナトリウムチャネル(ENaC)の変異が原因である。ENaCの機能亢進によるナトリウム再吸収亢進,カリウム排泄増加が本疾患の病態である。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    無症状であることも多いが,高血圧に伴う症状(頭痛,頭重感など)や,低カリウム血症に伴う症状(脱力など)を呈することがある。

    【検査所見】

    高血圧(食塩感受性を呈する。若年発症が多い)。

    低カリウム血症。

    代謝性アルカローシス。

    低レニン活性,低アルドステロン血症。

    本疾患はアルドステロン過剰症の臨床徴候,かつ低レニン・低アルドステロンを特徴とする。臨床診断において同様の特徴を持つ偽アルドステロン症(グリチルリチンの過剰摂取)や,他の副腎内分泌疾患の除外が大切である。

    確定診断は遺伝子検査による。ENaCのβ・γサブユニットのC末側にあるPYモチーフの変異が多く報告されている。

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