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ホジキンリンパ腫

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-06-16
永井宏和 (名古屋医療センター臨床研究センター血液・腫瘍研究部予防・治療研究室,血液内科医長)
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  • ■疾患メモ

    悪性リンパ腫はリンパ系の悪性腫瘍であり,罹患率は年間10万人に対し10人を超える。その約8%がホジキンリンパ腫である。ホジキンリンパ腫は病理学所見により古典的ホジキンリンパ腫と結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫に分類されるが,ホジキンリンパ腫とのみ記載された場合は古典的ホジキンリンパ腫を指す。

    古典的ホジキンリンパ腫はさらに4つの病理組織型(結節硬化型古典ホジキンリンパ腫,リンパ球豊富型古典ホジキンリンパ腫,混合細胞型古典ホジキンリンパ腫,リンパ球減少型古典ホジキンリンパ腫)に分類される。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    初発症状はリンパ節腫大であることが大半である。約6~7割の症例で頸部リンパ節腫大,約5割の症例で縦隔リンパ節腫大を認める。

    腫大リンパ節は,触診で弾性硬とされる。

    骨髄などリンパ節以外の臓器浸潤が認められる症例は約1~2割に認められる。

    38℃以上の継続する発熱,原因が不明である体重減少(6カ月以内に10%以上の減少),寝具を替えなければならないような大量の寝汗,などの全身症状(B症状)を約4割の患者に認める。

    【検査所見】

    腫大リンパ節など病変の生検により病理診断される。全身CT検査,PET/CT検査,骨髄検査などにより,病変の全身の広がりを詳細に検討する必要がある。また,生化学検査,血算検査,感染症検査などの採血を行う。特異的な腫瘍マーカーはない。

    検査値として,血沈の亢進,貧血,白血球増加,リンパ球減少は予後不良因子となることが知られている。

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