□副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH)の作用不全による疾患であり,低カルシウム血症とそれに関連するテタニーなどの症状をもたらす1)。
□PTHの分泌不全や,その標的臓器における不応により,低カルシウム血症と高リン血症を生じる。
□PTH分泌不全による症例は,先天異常症に合併する場合と,後天的に発症する特発性に分類される2)。頸部手術後に本症を発症する場合は,続発性副甲状腺機能低下症と呼ばれる。
□標的臓器におけるPTH不応症は,偽性副甲状腺機能低下症と呼ばれる。
□いずれも頻度は低く,国内の患者数は1000~1万人未満と推定される。
□低カルシウム血症による症状:テタニー,痙攣(小児)。
□皮下骨腫などの異所性石灰化。
□偽性副甲状腺機能低下症の一部症例:低身長・円形顔貌・肥満・中手骨短縮などのAlbright遺伝性骨異栄養症(Albright's hereditary osteodystrophy:AHO)。
□低カルシウム血症・高リン血症。
□頭部CT像:大脳基底核の石灰化。
□軟部組織の石灰化。
□TSH,LHあるいはGHRHに対する不応性を示す内分泌検査結果。
□AHOを伴う症例:単純X線像で第4・5指中手骨および中足骨の短縮。
□偽性副甲状腺機能低下症では血中PTH高値。
□それ以外では血中PTH低値。
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