□繰り返す低血糖に脾腫大のない肝腫大を伴う場合は,肝型糖原病を疑う。
□短時間の激しい運動後に筋痛,筋硬直,ミオグロビン尿症を伴う場合は,筋型糖原病を疑う。
□糖原病(glycogenosis)すべてを合わせた頻度は2万~2万5000人当たり1人とされるが,軽症肝型や筋型は診断されていないものも多く,真の頻度はもっと高い。
□Ⅸ型の一部のみX連鎖遺伝で,ほかは常染色体劣性遺伝型式をとる。
□共通する主要症状としては,空腹時低血糖,肝腫大,腹部膨満,人形様顔貌(図)がみられる。
□各型で固有の症状は,
①Ⅰ型:成長障害・低身長,出血傾向(特に鼻出血),易感染性(Ⅰb型のみ),
②Ⅲ型:筋力低下,心筋症,運動発達遅滞(Ⅲa, Ⅲd型),
③Ⅸ型:ミオパチー,がある。
□短時間の激しい運動後に起こる筋痛,筋硬直,ミオグロビン尿症がみられる。
□Ⅴ型では,痛みをがまんして運動を続けると突然軽快する(second wind現象)。
□病型により,溶血,精神遅滞がみられる。
①空腹時低血糖
②高乳酸血症(Ⅰ型:空腹時,Ⅲ, Ⅵ, Ⅸ型:食後)
③肝機能障害
④低血糖時の代謝性アシドーシス
⑤高尿酸血症
⑥好中球減少(Ⅰb型)
⑦高CK血症(Ⅲa, Ⅲd型)
⑧画像異常:グリコーゲン蓄積(時に脂肪肝)による肝腫大
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