□痛覚,深部知覚などの体性感覚障害により関節軟骨の変性や骨破壊をきたし,不規則な反応性骨増殖を繰り返す関節疾患である1)。
□糖尿病などによる知覚障害によって,気づかないうちに微小外傷を繰り返し骨折や脱臼に至ってしまう神経外傷説と,神経因性血管反射により神経学的に制御されている骨の吸収や,靱帯による関節安定性が破綻し関節破壊が生じるという神経血管説が存在する2)3)。
□糖尿病や脊髄癆,脊髄空洞症や急性灰白髄炎(ポリオ)などを原因として発症する。脊髄癆は腰部脊椎関節に多くみられ,脊髄空洞症では上肢に,糖尿病では足部や足関節に症状を発現することが多い4)。
□感覚神経障害による知覚,痛覚の鈍麻を認める。
□関節腫脹や関節液貯留を認めることが多く,時に熱感を伴うが,一般に自覚症状に乏しい。
□重症例では外観上も明らかな変形を認めることがある。膝関節に罹患した場合には著明な内・外反変形を認める。足部,足関節に罹患した場合には扁平足や舟底足変形を示す。
□X線検査にて関節の変性や破壊を認める。
□初期においてはわずかな関節裂隙の狭小化や軽度の骨萎縮を認める程度であるが,急性期には関節の変形や破壊が急激に進行する。亜急性期では小骨片の再吸収や骨新生を認め,慢性期では骨硬化像を示す。
□知覚,痛覚の低下を認める。また関節周囲の振動覚の低下を認める。
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