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患者・家族からの質問に答えるための 認知症診療Q&A

患者・家族からの問いかけに即解答!

定価:4,730円
(本体4,300円+税)

在庫切れです

著: 川畑信也(成田記念病院神経内科部長)
判型: A5判
頁数: 192頁
装丁: 2色刷
発行日: 2007年06月25日
ISBN: 978-4-7849-5349-3
版数: 第1版
付録: -

外来で突然浴びせられる認知症に関する質問にどう答えるかを「物忘れ外来」のベテラン医師が具体的に解説しています。介護者が抱く素朴な疑問から、医師でも迷う専門的事項までを網羅した75のQ&Aで構成された使いやすい一冊です。随所に挿入されている「このように説明するとよい!」を読むだけでも認知症診療に自信がつきます。

診療科: 内科 老年科
    神経内科

目次

第1章 診断の問題
第2章 病気の説明
第3章 検 査
第4章 薬物療法
第5章 精神症状
第6章 行動障害・行動の変化
第7章 日常生活で困ったこと
第8章 介護・福祉
第9章 対応の仕方

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序文

認知症を専門とされない先生方にとって認知症診療で最も困ることは、介護する家族から認知症の病態や介護について質問されることではないでしょうか。認知症に対する根治的な治療がない現在、認知症診療で最も大切なことは、介護であり福祉であると著者は考えております。わが国における急速な高齢社会のなかで、医院・クリニックで今まで身体疾患を診てきた高齢患者さんが認知症に進展する可能性は高く、その際、かかりつけ医の先生方に求められることは、認知症介護に関するスキルの習得であろうと思います。認知症とはいかなる病態なのか、認知症とアルツハイマー病の関係はどうなのか、患者さんにみられる物盗られ妄想とはどういう状態なのか、そしてその対策をどうするかなど、多くの質問を介護する家族あるいは介護スタッフから受けることになります。その際、わかりやすく説明できるスキルを身につけていることが患者さんや家族、介護スタッフから信頼を得ることになると思います。実際に先生方が認知症患者さんを診察している際、いろいろな疑問や困ったことに遭遇することも多いと思います。本書は、介護する家族あるいはかかりつけ医の先生方が認知症診療で疑問に感じていること、聞きたいことをQ&A方式でまとめたものです。介護する家族からしばしば受ける質問や疑問に対して医師がどう答えたらよいかを具体的かつわかりやすく解説しています。また、認知症を専門とされない医師が困っていること、聞きたいことについて日常臨床で役立つスキルを提供しています。実際の診療で困ったことに出会った際、本書の該当する項目を読んで頂くと解決策がみつかると思います。さらに必要に応じて「このように説明するとよい!」を設けて、実際に著者が介護家族に説明している内容を具体的に記載しております。これらを参考にして介護家族に認知症についてわかりやすく解説して頂けるとよいのではないかと考えております。本書が先生方の明日からの認知症診療のお役に立つことができれば、著者の喜びとするところであります。

€

2007年5月€
川畑信也

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レビュー

自著紹介

川畑信也/成田記念病院 部長
認知症診療で最も困ることは、介護家族から認知症の病態や介護について質問されることではないでしょうか。認知症診療で最も大切なことは、診断後の介護であり福祉であると著者は考えております。わかりやすく説明できるスキルを身につけておくことが患者さんや家族、介護スタッフから信頼を得ることになると思います。本書は、介護家族あるいは臨床医が認知症診療で疑問に感じていること、聞きたいことをQ&A方式でまとめたものです。若手の臨床医、研修医の方々が実際の診療で困った時、本書の該当項目を読んで頂くと解決策がみつかると思います。必要に応じて「このように説明するとよい!」を設け、実際に著者が介護家族に説明している内容を具体的に記載しました。これらを参考に介護家族に認知症についてわかりやすく解説するとよいと思います。本書が明日からの認知症診療のお役に立てれば、著者の喜びとするところであります。

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【書評】経験豊富な著者による、診療室に置きたい小冊子

小阪 憲司/ほうゆう病院院長
本書は、愛知県豊橋市の成田記念病院で神経内科医として長年認知症診療に携わってこられた川畑信也氏が、患者や家族、そしてかかりつけ医からのよくある75問の質問について、認知症を専門としないクリニックの医師のために懇切丁寧に解説したものである。
質問はそれぞれが見開き2頁にまとめられ、読みやすくなっている。また、各質問に対するポイント(本文中では「Point」)は目立つよう上のほうに囲みで簡潔にまとめられている。さらに、患者・家族に対する説明としてそのまま使えそうな解説部分には「このように説明するとよい」というマークが付けられている。このような読者に親切な工夫もなされている。
本書は、1.診断の問題(13問)、2.病気の説明(10問)、3.検査(2問)、4.薬物療法(13問)、5.精神症状(4問)、6.行動障害・行動の変化(10問)、7.日常生活で困ったこと(8問)、8.介護・福祉(4問)、9.対応の仕方(11問)─の9章から成っており、内容は認知症診療の全般にわたる。
どこから読んでもよく、しかも上記「Point」と「このように説明するとよい」を読むだけでもよいように要領よくまとめられている。また、専門用語などには適宜「臨床メモ」が付け加えられているため、読み進める上で困ることもない。
診療に忙しい医師にとって便利である。
経験豊富な川畑氏らしい“さすが”という解説がなされ、診療の座右として診察室に置いておくことをお勧めしたい、認知症についての小冊子である。

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