編集: | 奈良信雄(東京医科歯科大学医歯学教育システム研究センター長) |
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判型: | B5判 |
頁数: | 160頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2008年02月25日 |
ISBN: | 978-4-7849-5174-1 |
版数: | 第1版 |
付録: | - |
診療科を問わず医療において最も基本的な手法である「医療面接」、「身体診察」のエッセンスを集約。医学生にとっては臨床実習の現場で、臨床研修医にとっては医療の現場で役立つ1冊です。
内科系はもちろん、外科系、眼科、耳鼻咽喉科、婦人科、泌尿器科、皮膚科、小児科の身体診察、クリニカルクラークシップのあり方や臨床研修の実際についても収載しました。
診療科のいかんを問わず、医療において最も基本的かつ根本的な手法が「医療面接」と「身体診察」である。
いかに医学・医療が高度に発展したとはいえ、患者さんの症状をきめ細かく聴き、そして医師の五感を使って患者さんの身体に生じている異常所見を確認する手技は、医療の実践において未来永劫、欠かすことができないであろう。これらは同時に、患者と医師の間に良好な人間関係を築く上でもきわめて重要である。
しかしながら、これほど重要な医療面接、身体診察であるにもかかわらず、医学教育の場においては必ずしも重要視されてこなかった経緯がある。ややもすれば高度の医学・医療を教育することに主眼が置かれ、ごく初歩的な手技に時間を割くことが少なかったのではないかと反省される。また、適切な教科書がなく、講義時間が十分でなかった点もあげられるであろう。
そこで、このたび日本医事新報社からの依頼を受けて、医療の基本となる「医療面接」「身体診察」を理解しやすいように、図解のテキストを作成することにした。特に身体診察の手法は、解説を読んでも理解しにくいことが多く、思い切って説明文は簡略化し、一目でわかるテキストになるよう編集した。
医学生にとっては臨床実習の現場で、また臨床研修医にとっては医療の現場で役立つように心がけた。医療面接、身体診察は内科系が中心にはなるが、外科系、眼科、耳鼻咽喉科、婦人科、泌尿器科、皮膚科、小児科などの診察にも役立つよう、それぞれの専門家に執筆してもらい、また、クリニカルクラークシップのあり方や臨床研修の実際についても収載した。
ぜひ医学生、臨床研修医諸君に本書をご活用いただき、医療面接、身体診察が有効に行われるようにしていただきたい。
なお、本書の姉妹編として、『図解 基本手技』も上梓される予定である。これは診察手技に加え、医学生、臨床研修医が身につけておくべき基本手技の手法を、イラストでわかりやすく解説したテキストである。本書と併せてご活用いただければ、より効果的であると確信する。
最後に、本書の執筆にご協力いただいた諸先生方に心から感謝する。
2008年1月
編者 奈良信雄