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開業COUNTDOWN

診療所開業まであと1年。では、今、何をするべきか。

定価:4,070円
(本体3,700円+税)

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立ち読み

著: 原田裕士(株式会社匠代表取締役)
判型: B5判
頁数: 200頁
装丁: 2色刷
発行日: 2010年01月10日
ISBN: 978-4-7849-5437-7
版数: 第1版
付録: -

主人公(勤務医)が開業を志してから、無事開院の日を迎えるまでの1年間を綴ったドキュメンタリー風ハウツー本です。46のシチュエーションが日めくり式に順次解説されているので、「開院予定日まであと○日」の時点で、「まず何をするべきか」が一目瞭然。すべての項目が主人公とアドバイザーの会話として構成されているため、難しい話は一切無し。開業のノウハウとエッセンスがぎっしり詰まった新しいタイプの開業指南書です。

目次

SCENE01:開業の決意に向けて…『なぜ』『いつ』『どこで』
SCENE02:「何のための開業か」自問自答の末…未だ定まらず
SCENE03:自分自身の中から湧き出る『開業哲学』
SCENE04:家族に背中を押されて
SCENE05:開業時期とスケジュール(1)
SCENE06:開業時期とスケジュール(2)
SCENE07:開業時期とスケジュール(3)
SCENE08:開業場所探し(1)…開業希望エリアのくくり
SCENE09:開業場所探し(2)…具体的な探索活動
SCENE10:開業場所探し(3)…よい場所みつかる
SCENE11:A物件(テナントビル診療所の継承)を検証する
SCENE12:B物件(医療モール)を検証する
SCENE13:急遽、別のテナント物件に決める
SCENE14:テナント賃貸借契約締結
SCENE15:内装業者の選定
SCENE16:内装業者の決定
SCENE17:スケジュールと設計プランの打ち合わせ
SCENE18:工事見積金額の検討
SCENE19:工事契約の締結(1)
SCENE20:工事契約の締結(2)
SCENE21:職員募集(1)…そのタイムスケジュール
SCENE22:職員募集(2)
SCENE23:職員募集(3)
SCENE24:内装工事(1)
SCENE25:面接(1)
SCENE26:面接(2)
SCENE27:面接(3)
SCENE28:採 用
SCENE29:内装工事(2)
SCENE30:医療機器、電子カルテ、什器、印刷物
SCENE31:広 告
SCENE32:リース
SCENE33:内装工事(3)
SCENE34:保健所や関東信越厚生局への届出や申請
SCENE35:開院準備(1)
SCENE36:開院準備(2)
SCENE37:開院準備(3)
SCENE38:開院準備?(4)
SCENE39:内覧会(1)
SCENE40:内覧会(2)
SCENE41:内覧会(3)
SCENE42:開院前日
SCENE43:開院前夜
SCENE44:開院日(1)
SCENE45:開院日(2)
SCENE46:開院日(3)

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序文

昨今の開業事情と言えば、開業ラッシュこそ一段落したものの、各種開業セミナーの盛況ぶりにも象徴されるように、まだまだ医師の方々の「開業ニーズ」には根強いものがあります。「時期が来れば」「よい場所があれば」「とりまく環境がよくなれば」と心ひそかに開業への思念を抱き続けている医師の方々は相変わらず多いのではないかと思います。
一方、熱意とは裏腹に「何から手をつけてよいのかわからない」「開業のイメージが湧かない」「流れがつかめない」など、一歩が踏み出せずに立ち往生しているようなケースもあると思います。
開業セミナーでよく講演させていただきますが、「準備を始めてから開院までの流れをより具体的に、より実践的に説明してほしい」という要望が多く寄せられます。そこで私は、多くの開業本に書いてあるような『教科書的な講演』はせず、開業を思いたってから開院に至るまでの心の動き、まわりの人たちとの関係、想定される問題、予想外の出来事など、準備のそれぞれの場面で起こりうるリアルな話をさせていただくようにしていますが、セミナーという限られた時間の中ではいつもタイムオーバーとなってしまい、十分な内容をお伝えすることが出来ませんでした。
「あとは活字の力しかない!」と、週刊『日本医事新報』誌上で2年間にわたりひとりのモデル医師の開業の一部始終を“開業COUNTDOWN”というタイトルで連載させていただきました。
そして今般さらに加筆修正を行い、それを一冊の本としてまとめさせていただくことが出来ました。
この間、関係各位よりご指導ご鞭撻を頂戴致しましたこと、心より感謝・御礼申し上げます。
本書が開業を志す先生方の一助となれば幸いです。

2009年12月
原田裕士

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レビュー

【書評】開業の「シナリオ」が手にとるように分かる

鈴木 喜六(ヘルスケアマーケティング研究所所長)
著者の原田氏は診療所開設支援を中心としているコンサルタントで、これまでに300件以上の開業を支援しているプロ中のプロである。
本書の最大の特徴は、診療所の開業予定日の1年前からさかのぼって「いつ、何をすべきか」の側面から解説していることだ。開業を希望する山村医師が開業に至る中で遭遇する疑問や問題点を乗り越えていく様子が紹介されているが、「260日前には開業場所探し」、「160日前には内装業者の選定」などと、具体的な活動の時期が明示されている。この日程は、46のSCENEに分けて解説されているので、目次を見るだけでも全体像を理解できる。
本書は大きく4つのパートから成る。第1は開業を決意するまでの過程だ。これは開業に当たって最も重要な事項だが、「何のための開業か、自問自答してもいまだ定まらず」など、タテマエではない本人の悩みが紹介されている。奥さんへの説明のやり取りを含めて、開業理念の確立の様子がとても参考になる。第2は開業時期とスケジュールについて全体像の解説であり、この解説があるのでそれ以降の各論の理解が容易になっている。第3が中心をなす各論の部分で、ここに項目の詳細が述べられている。第4が開院前夜の会話の形で全体を振り返ってそれぞれのポイントを整理してある。この全体の構成が、読者の整理にはとても有益となっている。
各SCENEは開業予定の山村医師とアドバイザーの原田氏の会話を通じて具体的に解説されており、さらに全部の項目に「ADVICE」としてポイントがまとめてある。同様に「CASE」として具体的な事例が紹介されているが、これが参考になる。内装工事の建築部分を親戚が経営している会社に委託したところ設計士と喧嘩した例など、アドバイザーの原田氏の豊富な経験からの教訓集とも言えるだろう。
本書にはこのように具体的なノウハウが豊富に盛り込まれており、開業を志す先生方にとってきわめて有効なツールとなることは間違いがない。

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