国立感染症研究所は毎年、麻疹の抗体保有状況を調査している。2017年度は、23都道府県6247名の抗体価が報告された。その結果、3年連続で2歳以上では、定期接種1回世代、2回世代を問わず、どの年齢においても95%以上が陽性抗体価(ゼラチン粒子凝集〔PA〕抗体価1:16以上)を満たしていた。
一方、すべての年齢層に低い抗体価(PA抗体価1:128未満)の者が存在することも明らかとなったため、感染研は「麻疹の排除状態を維持するためには、引き続き麻疹患者発生時の迅速な感染拡大予防策に加えて、渡航前の麻疹含有ワクチン接種、高い予防接種率・抗体保有率の維持が重要」と指摘している。
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