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受動喫煙を考えさせられた一例[プラタナス]

No.4921 (2018年08月18日発行) P.3

高見武志 (クリニック神宮前院長)

登録日: 2018-08-18

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  • 心血管イベント発症を抑制することは生活習慣病治療目標のひとつである。また、心血管病の基礎病態である動脈硬化を定量評価する検査方法として最近注目されているのが上腕足首脈波伝播速度(brachial-ankle pulse wave velocity:baPWV)である。これまで、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、慢性腎疾患、喫煙等がbaPWVの上昇因子として挙げられていた。生活習慣病の悪化が動脈硬化を進め心血管イベントの原因になると考えられる。この画像は、ある患者のbaPWVの図である。

    この症例は、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満などの動脈の硬さに影響する因子が改善しているにもかかわらず、動脈の硬さを表すbaPWVが上昇していた。本人は喫煙もしていなかった。なぜこのような結果になったのかを調べていると同居中のご主人がヘビースモーカーであることがわかった。受動喫煙も能動喫煙と同じくbaPWVを上昇させる可能性を示した最初の症例である。

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