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日本の内視鏡外科手術における教育システムの現状と今後の展望は?

No.4937 (2018年12月08日発行) P.60

永川裕一 (東京医科大学肝胆膵外科准教授)

本田五郎 (新東京病院消化器外科主任部長/消化器がん腹腔鏡・ロボット手術副センター長)

登録日: 2018-12-07

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  • 内視鏡外科手術における教育システムは日本内視鏡外科学会を中心に内視鏡外科技術認定制度など確立されつつありますが,具体的に各施設における教育への取り組みは様々かと思います。日本の内視鏡外科手術における教育システムの現状と先生が考えられている教育システムづくりについて,新東京病院・本田五郎先生にご回答をお願い致します。

    【質問者】

    永川裕一 東京医科大学肝胆膵外科准教授


    【回答】

    【すべての肝胆膵外科医が腹腔鏡下手術の手技を習得し,開腹下手術との使い分けを行うことが期待される】

    この20年余りの間,腹腔鏡下手術は目覚ましい発展を遂げました。そのような中,腹腔鏡下胆嚢摘出術(laparoscopic cholecystectomy,通称ラパコレ)を除くと,肝胆膵領域はなかなか順風満帆というわけにはいきませんでした。最大の理由として,経験豊富な肝胆膵外科医の多くが腹腔鏡下手術をほとんど経験することなく育っているという現状が挙げられると思います。特に現在指導的立場にいる肝胆膵外科医の中には,ラパコレさえほとんどしたことがないという人もいます。そのため,近年,腹腔鏡下肝切除や膵切除の手技の標準化が進み,一定の速度で普及しつつありますが,まだまだ他の臓器の腹腔鏡下手術と比較すると施設間の格差は大きいと思います。

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