中央社会保険医療協議会総会は30日、2019年10月に予定される消費税率引上げに対応するための診療報酬改定に関して、都内で公聴会を開いた。公募で選ばれた医療従事者、保険者、患者などの代表として計10人が意見を発表。意見陳述を受け、中医協の田辺国昭会長は「基本診療料を中心に上乗せする方向性には概ね了解は得られた。配点をより精緻化してマクロの補塡率を100%に近づけたい」と総括。個別の医療機関ごとの補塡のバラツキについても「公平化に向けた審議を続けたい」とした。また、診療報酬(患者の自己負担)に消費税が含まれていることを多くの国民が知らないとの指摘も重視し、「積極的なPRに努めたい」との考えを示した。
19年度改定では、税率8%への引上げに対応した14年度改定における補塡をいったんリセットし、5%から10%への引上げに対応する形を取る。配点については基本診療料(初・再診料、入院基本料など)への上乗せを中心に行う方針が、これまでの議論でほぼ固まっている。
診療所の立場で発言した東京都医師会理事の蓮沼剛氏は「診療所ではなかなか個別の(消費税の)補塡不足分を計算できない」とし、厚生労働省に「今後、補塡状況調査を公表する際には調査・分析のプロセスを納得しやすい形で示してほしい」と要望。配点は初・再診料を中心に行うべきとし、個別項目への補塡には反対した。
青梅市立総合病院事業管理者の原義人氏は、配点方法の見直しで補塡の精緻化を重ねても「個々の病院の補塡のバラツキは解消できない」と指摘。今後も消費税率の引上げが続けば、設備投資の多い急性期病院を中心に消費税負担はさらに増大するとして「診療報酬による補塡とは別の方策も検討すべきだ」と訴えた。
補塡のバラツキについては、保険者を代表する登壇者も診療報酬による補塡の精緻化による是正を求めた。ただ、配点方法に関しては「患者が受けた個別の診療行為に直接対応する消費税分を負担するのが本来の姿」とし、「特に初・再診料は算定回数が多いだけに、わずかな引上げでも患者の生活に影響を与える。丁寧かつ適切な点数設定を行い、国民にしっかり説明してほしい」とした。
配点作業の本格化を前に1月30日に開かれた公聴会
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