医療機関に収容された傷病者の症状が悪化し、専門的な処置が必要になるなどした場合に救急車で他の医療機関へ移送する「転院搬送」。総務省消防庁によると、転院搬送が救急車の出動全体に占める割合は近年8%台で推移している。1割弱とはいえ、その件数は17年には53万4072件に上っており、消防と救急医療の現場に与える影響は決して小さくない。消防庁と厚生労働省は16年に発出した都道府県宛ての通知で、緊急性の乏しい転院搬送では医療機関所有の救急車や民間の患者搬送事業者、公共交通機関の利用を呼び掛けており、地域の実情に応じて関係者間でルールを策定するよう求めている。
台で横ばいが続いている