ゲノム医療が国策として推進され、個人の遺伝情報を研究・治療に利活用しようとする動きが活発さを増す中、遺伝情報を理由とした差別を懸念する声も根強い。厚生労働省研究班が2017年2月に約1万人の一般市民を対象にインターネット上で実施した意識調査によると、個人の遺伝情報(家族歴を含む)を理由に不適切な取扱いを受けた経験が「ある」と回答した者の割合は約3%だった。保険の加入を拒否されたり、高い保険料を設定されたりといった回答が多かった。同調査では回答者の約7割が遺伝情報の利活用に法的規制の必要性を認め、無断の第三者提供や医師等による漏洩に対する刑罰強化には半数以上が「必要」と答えた。
が遺伝情報を理由に不適切な取扱いを経験