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■NEWS 機能強化加算の要件見直しを提言、「継続管理が必要な患者に限定すべき」―健保連

No.4975 (2019年08月31日発行) P.68

登録日: 2019-08-26

最終更新日: 2019-08-26

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健康保険組合連合会は8月23日、2020年度診療報酬改定に向け、レセプト分析に基づく政策提言を公表した。かかりつけ医機能を強化する観点から18年度改定で新設された初診料の「かかりつけ機能強化加算」(80点)について、外来機能の役割分担に寄与していないと指摘した上で、算定対象を継続的な管理が必要な慢性疾患の患者に限るなど要件の厳格化を求めている。

健保連の分析結果によると、機能強化加算が算定された患者の約6割は受診回数が1回のみで再診がなかった。また、同加算の届出を行っている内科標榜の医療機関を複数受診した患者の約6割は、2カ所以上の医療機関で同加算を算定されていた。加算の算定の有無別に傷病構成を比べても大きな差はなく、「急性気管支炎」が年齢層に関係なく最多を占め、高血圧症、糖尿病、脂質異常症のいずれかが記載されたレセプトは全体の5%未満だった。

同加算は、地域包括診療料などのかかりつけ医機能に関する診療報酬の届出を行っている診療所または200床未満の病院で算定できる。政策提言では、現行の算定要件を「施設基準さえ満たしていれば全ての初診患者に対して一律に80点が初診料に上乗せされる」と問題視。生活習慣病等の継続的な管理が必要な患者に算定対象を限定するなど、要件を見直すべきだと訴えている。

健保連が分析に用いたのは、121の健保組合から提供された16年10月~18年9月診療分のレセプトデータ計2億7538万件。機能強化加算については18年4月以降の6カ月分が集計対象となっている。

政策提言ではこのほか、花粉症治療薬のOTC類似薬について、保険給付範囲からの除外または自己負担率の引上げを行うことで、年間で最大約600億円の薬剤費を削減できるとの試算も示している。

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