厚生労働省は8月19日、消費税率10%への引上げに伴う医療機関の負担増に対応するための診療報酬の臨時改定を官報告示した。新たな点数表は10月1日から適用される。
消費増税に伴う診療報酬本体の改定率はプラス0.41%。薬価改定率はマイナス0.51%、材料価格改定率はプラス0.03%(表1)。
消費税率8%への引上げに対応した2014年度改定における医療機関の消費税負担分の補塡状況は、医療機関種別ごとにバラツキがあることが明らかになっている。例えば、16年度における補塡率は一般診療所111%に対し病院全体では85.0%と大幅な補塡不足が生じている。
こうした状況を踏まえ、今回の診療報酬本体の改定では、14年度改定における補塡をリセットし、5%から10%への引上げに対応する形が取られた。補塡は初・再診料や入院基本料等の基本診療料への上乗せを中心に実施。補塡のバラツキを是正するため、病院に財源を厚く配分するなど、配点方法の精緻化が図られた。
主な医科の新点数は表2の通り。初診料は現行から6点増の288点、再診料は1点増の73点、外来診療料は1点増の74点、地域包括診療料1は100点増の1660点などとなっている。