社会保障審議会医療部会(永井良三部会長)は9月19日、2020年度の次期診療報酬改定の基本方針策定に向けた議論をスタートした。厚生労働省は12月上旬にも基本方針をとりまとめたいとしている。
同日の部会で厚労省は、議論のたたき台を提示。近年の社会情勢・医療を取り巻く状況を踏まえ、改定に当たっての基本認識として、①健康寿命の延伸、人生100年時代に向けた「全世代型社会保障」の実現、②医師等の働き方改革の推進、③患者・国民に身近な医療の実現―の3つに整理した。
具体的な方向性として、働き方改革については「医療機関内における適切なマネジメントやタスク・シフティングの推進、人員配置の合理化、チーム医療の推進、書類作成・研修要件の合理化等を通じた労務管理・労働環境改善のマネジメントの実践の評価」「柔軟な働き方や業務の効率化に資するICT化等の活用の推進」を例示。また患者・国民に身近な医療の実現については、「かかりつけ医、かかりつけ歯科医、かかりつけ薬剤師・薬局の機能の評価」「医療の質に係るエビデンスを踏まえた遠隔診療の評価」などを挙げた。