日本専門医機構の寺本民生理事長は10月21日の会見で、サブスペシャルティ専門医が診るべき領域などの検討を開始することを明らかにした。厚生労働省科学特別研究事業として今月15日に認められたという。主任研究者は寺本氏が務める。来年3月にも「考え方」を提示する予定。
サブスペシャルティ領域を巡っては今年3月の医道審議会医師分科会医師専門研修部会で、サブスペ領域研修に関する情報(整備指針、各領域認定の研修施設、期間等)が不十分なことや、サブスペ領域のあり方について慎重な議論が必要なことが指摘された。これを受け機構は、4月より開始予定だった基本領域とサブスペ領域の連動研修を見送っていた。
研究の概要について寺本氏は、「放射線治療」「放射線診断」の2領域を除く、21のサブスペ領域(内科系15領域、外科系6領域)で検討する考えを表明。内科系については、「総合内科医が診るべき領域やサブスペ専門医が診るべき領域について調べる」と説明した。研究の期限が来年3月で時間的な余裕がないことから研究の成果については、「具体的な数字を出すところまではいかないだろう。考え方を出す形になると思う」としている。
同日の会見で寺本氏は、今月15日からスタートしている2020年度に専門研修を開始する専攻医の一次登録の状況について、21日12時現在で「3176人が登録している」と明らかにした。締切(11月15日)までに約9000人が登録することを見込んでいるという。