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■NEWS 20年度改定の基本方針案を大筋了承、重点項目に働き方改革─社保審医療部会

No.4989 (2019年12月07日発行) P.65

登録日: 2019-11-29

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社会保障審議会医療保険部会は11月28日、「令和2年度(2020年度)診療報酬改定の基本方針(案)」を大筋で了承した。今後、部会長預かりの形で医療部会との調整を進める。焦点の「医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進」の重点課題化を巡っては、この日も賛否が分かれたが、部会で示された懸念事項を中央社会保険医療協議会に伝えるという部会長の説得を反対派の保険者が受け入れ、当初からの提案通り、同項目だけを重点課題とする扱いで決着した。

原案は、▶改定に当たっての基本方針、▶改定の基本的視点と具体的方向性、▶将来を見据えた課題―で構成。前回の部会に提出された骨子案から、大きな変更はない。基本方針には、▶健康寿命の延伸、人生100年時代に向けた「全世代型社会保障」の実現、▶患者・国民に身近な医療の実現、▶どこに住んでいても適切な医療を安心して受けられる社会の実現、医師等の働き方改革の推進、▶社会保障制度の安定性・持続可能性の確保、経済・財政との調和―の4つの柱を掲げた。

具体的施策に落とし込む際の改定の基本的視点には、「医療従事者の負担軽減、医師の働き方改革の推進」、「患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現」、「医療機能の分化・強化、連携と地域包括ケアシステムの推進」、「効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上」の4項目を据えた。

24年度の医師の時間外労働規制導入に向けた早急な取り組みが求められることや、その実現には地域の医療提供体制の見直しや国民の受診行動の変容が不可欠であるなど、解決すべき様々な問題が山積していることから、4つの基本的視点のうち、「医療従事者の負担軽減、医師の働き方改革の推進」のみを重点課題とする重み付けをした。

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