厚生労働省は6月24日、2019年の「社会医療診療行為別統計」の結果を公表した。それによると医科入院の1件当たり点数は前年比で2.2%増加、医科入院外は1.3%の増加となったことがわかった。1日当たり点数もともに増加。入院は1.1%の微増だったのに対して、入院外は4.5%増と大きな伸びを示した。
19年6月審査分として審査決定された医療保険制度のレセプトのうち、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)に蓄積されている全数を集計対象とした。医科入院についてみると、1件当たり点数は5万4226.2点で、前年に比べて2.2%増えた。1日当たり点数は3527.6点で、1.1%の増加。診療行為別の内訳では、「入院料等」が1249.4点(構成割合35.4%)で最も高く、これに「診断群分類による包括評価等」1090.3点(30.9%)、「手術」621.1点(17.6%)などが続く。1件当たり日数は前年比0.17日増の15.37日となった。
医科入院外の1件当たり点数は1377.1点となり、前年比で1.3%増加。1日当たり点数は914.6点で、4.5%伸びた。診療行為別では、「検査」(166.2点、構成割合18.2%)、「投薬」(134.7点、14.7%)、「初・再診」(132.4点、14.5%)の順に高い。1件当たり日数は1.51日で、前年から0.05日減少した。
一般医療、後期医療別でみると、医科入院の1件当たり点数は、一般医療5万2122.0点、後期医療は5万6215.3点となった。1日当たり点数は一般医療4105.9点、後期医療3139.9点。年齢階級別では「0~14歳」(6149.7点)、「65~74歳」(4005.2点)の順に高く、逆に最も低かったのは「75歳以上」(3170.5点)だった。診療行為別の構成割合を比較すると、後期医療は一般医療に比べて「入院料等」、「リハビリテーション」が高い半面、「手術」、「診断群分類による包括評価」は低い傾向が認められた。1件当たり日数は、一般医療12.69日、後期医療17.90日だった。
医科入院外の1件当たり点数は、一般医療1244.1点、後期医療1721.2点。1日当たり点数は一般医療876.4点、後期医療995.9点で、年齢階級別では「65~74歳」(1076.7点)、「40~64歳」(971.7点)などで高く、「0~14歳」(571.9点)が最も低い。後期医療は一般医療に比べて「在宅医療」の構成割合が高く、「初・再診」は低くなっていた。1件当たり日数は、一般医療1.42日、後期医療1.73日。
後発医薬品の使用状況をみると、薬剤種類数に占める後発医薬品の種類数の割合は、入院・入院外を合わせた総数で73.1%となり、前年に比べて3.6ポイント上昇した。内訳は入院が69.3%(前年比3.5ポイント増)、入院外は院内処方が63.1%(2.7ポイント増)、院外処方が75.8%(3.7ポイント増)だった。