新型コロナウイルスワクチンの開発競争が激化している。日本でのワクチン開発はどういう形で進んでいるのか。複数のワクチンを作製中の大阪大微生物病研究所(以下、微研)教授の松浦善治氏にワクチン開発の現状と課題を聞いた。
阪大微生物病研究会(BIKEN財団)、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所と一緒に、今年の2月頃から新型コロナウイルスワクチンの研究を始めました。この3者が連携して、VLP(ウイルス様粒子)ワクチン、不活化ワクチン、弱毒生ワクチン、遺伝子組換えワクチンという4種のワクチンを試作中です。
BIKEN財団は、1934年に微研と同時に設立された大阪大発のベンチャーで、国内最大のワクチンメーカーです。基礎研究から臨床試験、生産体制の確保まで、これまでのワクチン開発の実績を生かせるのが我々の強みです。