政府は2月2日、新型コロナウイルス感染者数を抑えるため、10都府県を対象とした緊急事態宣言の延長(3月7日まで)を決定した。
菅義偉首相は同日の記者会見で、「感染の減少傾向を確かなものにしなければならない」と延長に理解を求め、医療体制の確保にも全力を挙げる考えを表明。
ワクチンの接種開始時期については「できる限り2月下旬と申し上げてきたが、有効性・安全性を確認した上で、2月中旬に接種をスタートしたい」と述べ、国立病院機構、JCHO、労働者健康安全機構の3法人傘下100病院の医療従事者を対象とした先行接種を2月中旬から開始する意向を示した。
日本医師会の中川俊男会長は翌3日の記者会見で政府の宣言延長の判断を評価し、「感染者数が下がり切らない状態で対策を緩めると、再び感染が拡大に転じる可能性がある」とコメント。ワクチン接種については、これまでの「守り」の闘いから「攻め」に転じるものだとし、医師会として新型コロナワクチン接種体制の構築に全力で取り組む姿勢を示した。