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在宅医療の諸相[2](急性期)─在宅患者の発熱 在宅で治療する?病院へ送る?[プライマリ・ケアの理論と実践(92)]

No.5053 (2021年02月27日発行) P.12

加藤 寿 (秩父市立病院臨床研修管理室長)

登録日: 2021-02-25

最終更新日: 2021-02-24

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SUMMARY
在宅医療において急性期治療は医師にとっては負担になることも多いが,工夫次第で負担を軽減することはできる。事前に様々な準備をしつつ,患者・家族の希望も踏まえた落とし所を見つけることが肝要である。

KEYWORD
コンフォートセット
在宅療養中の有症状時に患者・家族で対応できるように,あらかじめ内服薬や座薬等を用意しておくこと。内服のみならず,在宅医療においては座薬が強力な武器になる。

加藤 寿(秩父市立病院臨床研修管理室長)

PROFILE
自治医科大学卒業。地域医療の実践の中で家庭医療に目覚める。都市部の在宅医療を経験すべく,祐ホームクリニックで在宅医療専門医を取得。現在,秩父市立病院・臨床研修管理室長として勤務。医学教育を主体とした地域医療再生をめざす。

POLICY・座右の銘
やさしい医療の実践

在宅医療(以下,在宅)を始める上で最も障害になるのが,病状変化に対する臨時対応であろう。実際,在宅の急性期の対応についての個々の病態における明確なエビデンスはなく,どのように対応しているかは,地域ごと,施設ごとに大きく異なるのが現状だと思われる。

ただ逆を言えば,在宅においては急性期においても医学モデルだけを当てはめることなく「患者中心の医療の方法」を実践しつつ,それぞれの地域や医療機関の状況に合わせて実現可能な介入策を実践することが現実解とも言える。在宅はもともと急性期治療には向いていないが,患者・家族が入院を望まないことも多くなってきた。その希望に応えられたときの達成感が,在宅実践のやりがいの1つである。今回は,そんな在宅における急性期対応のコツについて述べる。

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