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■NEWS 22年度改定に向けた検討スケジュールと調査項目案を了承―入院医療分科会

登録日: 2021-04-30

最終更新日: 2021-04-30

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中央社会保険医療協議会の診療報酬調査専門組織入院医療等の調査・評価分科会は4月28日、2022年度の次期診療報酬改定に向けた検討スケジュールや、その基礎資料を得るための実態調査の項目案などを大筋で了承した。  

下部組織である「診療情報・指標等作業グループ」と「DPC/PDPS等作業グループ」での検討を5月から開始。作業グループの検討結果や入院医療の実態調査の結果を踏まえて、分科会でも議論を重ね、10月頃に意見の取りまとめを行う予定だ。入院の個別改定項目に関する詳細な検討は、これ以降、中医協総会に引き継がれることになる。  

DPC/PDPSの関係では、医療資源投入量や在院日数が標準的な数値から大きくかけ離れた、いわゆる外れ値に該当する病院の調査を行うことも決めた。通常の退院患者調査を補完する「特別調査」という位置付けで、該当病院に対する書面調査や個別ヒアリングを実施し、提供されている医療の実態を明らかにする。

■入院医療実態調査で新型コロナの受入れ状況なども把握  

一方、21年度の入院医療の実態調査は、①一般病棟入院基本料等における「重症度、医療・看護必要度」の施設基準等の見直しの影響について(その2)、②特定集中治療室管理料等の集中治療を行う入院料の見直しの影響について、③地域包括ケア病棟入院料および回復期リハビリテーション病棟入院料の実績要件等の見直しの影響について(その2)、④療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響について(その2)―の4調査を行う。  

②以外は20年度からの継続調査。新規に行う②では、「特定集中治療室管理料」などの算定患者が入院している医療機関を対象に、「重症度、医療・看護必要度」の該当患者割合の状況や、患者の状態、医療の提供内容、20年度改定で測定要件が見直された生理学的スコアなどを調べる。また、すべての調査の施設調査票や病棟調査票に新型コロナウイルス感染症に関連した項目を設定し、感染患者の受入れ実態も把握する。  

5月に開催される診療報酬基本問題小委員会と総会に調査項目案を報告し、了承が得られれば6月から7月にかけて調査を実施する。調査結果の速報値の報告は9月頃になる見通し。

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