63歳,女性
4年前から動作が遅くなり,左手が少し震えることがあった。当院初回のMRIで中脳被蓋の萎縮を指摘され,進行性核上性麻痺(progressive supranuclear palsy:PSP)の疑いで経過観察されていた。その後,転倒,失禁,上下方視の眼球運動障害が出現し,精査加療目的に当院受診。頭部MRIにて上記画像を得た。
既往歴:亜急性甲状腺炎。
入院時神経学的所見:頸部体幹優位のパーキンソニズム,姿勢反射障害,突進歩行,易転倒性,核上性眼球運動障害,高次機能障害(MMSE 7点,FAB 1点,思考緩慢,無気力,脱抑制,遂行機能障害),尿失禁。