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■NEWS 地域医療構想の経済誘導を巡る賛否で各側が対立―中医協総会

登録日: 2021-08-27

最終更新日: 2021-08-27

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825日の中央社会保険医療協議会総会で行われた入院医療の議論では、新型コロナウイルス感染症の対応に追われる医療機関に配慮し、次回診療報酬改定は小幅な手直しにとどめるべきだとする診療側の意見と、人口構成や疾病構造の変化への対応は待ったなしの課題だとして地域医療構想の実現をこれまで以上に診療報酬で強く後押しするべきだとする支払側の意見が対立する場面があった。

入院医療に関する議論のキックオフとなったこの日は、厚生労働省が入院医療を取り巻く環境の変化や、入院報酬の変遷など、現状認識を共有するためのデータを示した後、各側が総論的な意見を述べた。

入院医療の中でも急性期医療に関しては、「一般病棟入院基本料」の「重症度、医療・看護必要度」の該当患者割合の基準値を引き上げることなどにより、看護職員配置71の病床の削減が進められてきた経緯がある。診療側の城守国斗委員(日本医師会常任理事)は、こうした過去の政策を、「コロナ禍でいざ病床が必要になったときに病床や設備を増やしても、人材がいなければ支えられないことが明らかになった」と非難。次回改定については、医療機関に大きな影響を及ぼす見直しは行うべきではないとの基本認識を示し、中でも急性期医療については、「診療報酬で(病床削減を)強引に誘導していくやり方は避けるべきだ」と念押しした。

これに支払側の幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は真っ向から反論。人口構造と疾病構造の変化に対応するための地域医療構想は、新型コロナへの対応と同様に重要な課題だとし、次々回の24年度改定を待つことなく、「地域医療構想を後押しする、これまでとは異なる視点での強い対応をあえて22年度に行う必要がある」と主張した。

251医療療養の経過措置の取扱いでも意見が割れる

「療養病棟入院基本料」の経過措置の取扱いでも、両者の意見に隔たりがみられた。現在の「看護職員配置251または、医療区分23該当患者割合が5割未満」の病棟が対象の経過措置は22年3月末に期限を迎える。診療側は対象病棟に入院中の患者に配慮した柔軟な対応を求めたが、幸野委員は次回改定で経過措置を終了すべきだとの考えを示した。

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