診療報酬調査専門組織(入院・外来医療等の調査・評価分科会)は7月20日、2022年度診療報酬改定の影響を検証する調査の実施案を了承した。一般病棟における「重症度、医療・看護必要度」の施設基準見直しの影響やオンライン診療への取組状況など、改定の答申書附帯意見に記載の11項目について、22年度から2年間にわたって調査を実施。22年度の調査結果の報告は年度末となる見込みだ。
22年度の調査項目は、(1)一般病棟入院基本料等における「重症度、医療・看護必要度」の施設基準等の見直しの影響について、(2)特定集中治療室管理料等の集中治療を行う入院料の見直しの影響について、(3)地域包括ケア病棟入院料及び回復期リハビリテーション病棟入院料の実績要件等の見直しの影響について、(4)療養病棟入院基本料等の慢性期入院医療における評価の見直しの影響について、(5)新興感染症等にも対応できる医療提供体制の構築に向けた評価等について、(6)医療従事者の負担軽減、医師の働き方改革の推進に係る評価等について、(7)外来医療に係る評価等について─の全7項目。
(1)では、「一般病棟入院基本料」などの届出医療機関における看護必要度の該当患者割合や、新設の「急性期充実体制加算」の届出状況などを調査。(3)では、「地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料」の届出医療機関における在宅医療・救急医療等の提供状況などを把握する。(7)では「生活習慣病管理料」における包括範囲見直しの影響や、オンライン診療の取組状況を調べる。
経過措置が設けられているなど、効果を検証するまでに一定の期間が必要と考えられる(1)、(5)、(7)は23年度も継続して実施。(7)は前年度から内容を変更し、かかりつけ医機能を評価する「機能強化加算」や「地域包括診療加算」などの届出医療機関や受診時定額負担の徴収医療機関を対象に、かかりつけ医機能を担う医療機関の普及状況や外来医療における機能分化の取組状況などを調査する。23年度はこれらに医療資源の少ない地域における医療機関の実態調査を加えた4調査を行う。結果報告は24年度診療報酬改定の議論に間に合うように23年9月頃に前倒しする方針。