厚生労働省は9月29日の社会保障審議会医療保険部会で、月額医療費の自己負担額に上限を設ける高額療養費制度について、70歳以上の負担上限額を引き上げる見直しの方向性を示した。同部会では、引上げ容認派が大勢を占めた。年内に議論をとりまとめる。
現行制度での自己負担上限額は、現役世代(70歳未満)は5つ、70歳以上は4つの年収区分に応じて設定されている(表)。政府の「経済・財政再生計画改革工程表」では、世代間・世代内の負担の公平を図る観点から、70歳以上の上限額引上げを来年度にも施行するよう求めている。
これを受け、厚労省は見直しの主な論点として、①70歳以上の現役並み所得者の負担、②70歳以上の一般区分の負担、③70歳以上の低所得者の負担、④外来上限特例の段階的廃止─を提示した。
残り546文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する