政府が3月31日にまとめた「こども・子育て政策の強化について(試案)」では、出産費用以外にも医療に関する項目がいくつか盛り込まれた。
「子育て世代のサービスの拡充」では、妊娠から産後2週間未満までの妊産婦の多くが不安や負担感を抱いていることや、 こどもの虐待による死亡事例の6割が0歳児(うち5割は0カ月児)であることなどを指摘。妊娠期からの切れ目ない支援と産前・産後ケアの拡充は急務であるとして、産後ケア事業の実施体制の強化等を明記。国立成育医療研究センターに「女性の健康」に関するナショナルセンター機能を持たせることも盛り込んだ。
「経済的支援の強化」では、子育てに関する負担を軽減するため、医療費の負担軽減に言及。ほとんどの地方自治体が現在行っているこども医療費助成について、国民健康保険の減額調整措置を廃止することを明記した。あわせて、「適正な抗菌薬使用などを含め、こどもにとってより良い医療の在り方について、今後、国と地方の協議の場などにおいて検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずる」とされた。