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専門医からのアドバイス 内診台がなくてもできる 女性診療 外来診療からのエンパワメント【電子版付】

バリアを越えて女性を診よう!新しい時代の女性医療の実践にこの1冊!

定価:5,170円
(本体4,700円+税)

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編著: 池田裕美枝(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野)
判型: A5判
頁数: 304頁
装丁: 2色刷
発行日: 2021年08月10日
ISBN: 978-4-7849-5832-0
版数: -
付録: -

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■女性特有の身体の不調を網羅的に取り上げ、内診台がなくても実践できる女性診療の技と工夫を専門家たちがたっぷり紹介。
■疾患各論ごとに、患者からのよくある質問と伝わりやすい回答の紹介や、患者のライフスタイルを考慮した複数の治療選択肢とその長所・短所を解説。その他にも、プライマリ・ケア医が現場でそのまま使える実用的知識が盛りだくさんです。
■もちろん、ジェンダーやセクシュアル/リプロダクティブ・ライツの視点も多く盛り込み全体を解説。新しい時代の女性医療の実践に必ず役立つ1冊です。

診療科: 産科 産科
  婦人科 婦人科

目次

1章        プライマリケア医が女性を診るということ

1            リプロダクティブヘルス&ライツ総論
2            女性ホルモンとライフコースアプローチ
3            家族ケアの中での女性診療
4            プレコンセプションケア

2章        女性ホルモンマスターになろう!

1            月経マスターになろう!
2            低用量ピル総論(どんな疾患に使えるか)
3            低用量ピル処方の実際 (ピルの選び方)
4            月経困難症・過多月経 
5            月経不順・無月経
6            月経前症候群(PMS
7            更年期総論
8            緊急避妊
9            骨粗鬆症

3章        バリアを超えて妊婦を診よう!

1            妊娠と薬
2            妊娠中の腹痛
3            産科医がいない救急室で妊婦を診よう(喘息,便秘)
4            産科医がいない救急室で妊婦を診よう(交通事故)
コラム① 妊娠と薬外来の担当医より
コラム② 正常妊娠での生理学的変化

4章        バリアを超えてお母さんを診よう!

1            授乳中の発熱
2            産後うつ
3            産前産後の腰痛・肩こり・体の不調(周産期リハ)
4            産後の尿もれ,痔
コラム① 新米パパの苦悩
コラム② 流産・中絶の経験とそのグリーフケア

5章        バリアを超えて女性特有の臓器を診よう!

1            女性の腹痛
2            帯下の異常
3            性感染症
4            高齢者の不正性器出血(クスコ診の仕方)
5            骨盤臓器脱 (頻尿)
6            子宮頸がん健診
7            HPVワクチン
8            乳がん健診

6章        ジェンダーを語ろう!

1            フェミニストカウンセリング
2            LGBT
3            生物学的性・ジェンダーによって影響を受ける疾患・個人の行動
4            摂食障害
5            DV・性暴力
コラム① ジェンダーバイアス

7章        セックスを語ろう!

1            性科学って何?
2            不妊治療概略
3            セックスレス
4            性交時痛
5            性教育

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序文

月経痛,過多月経,月経前症候群,更年期障害,尿もれ,性交時痛……。
女性特有の身体の不調。いずれも,悩んでいる人はとても多いのに,なかなか医療と繋がっていません。親として,介護者として,医療との接点がないわけではないけれど,自分のことを相談する暇はない。不調だけれど死ぬわけではないし……と,医療者に相談できないでいる女性は,実はとても多いのです。でも,そういった女性も,ちょっと相談できたことがきっかけで,毎日がぐっと明るくなることがあります。
私は内科医から転向した産婦人科医ですが,6年前から「女性外来」という,内診台がない外来を担当しています。そして女性の“よくある悩み“への対応に,内診台は必ずしもいらないんだなぁ,と実感しています(もちろん,産婦人科外来の先生方のご協力もあってのことです)。それならば,色々なタイプのプライマリ・ケアの先生方にもご対応いただけるのでは?そうすれば,もっとたくさんの女性が不調から開放され,家庭も地域もより明るくなるのでは?これが,本書企画のきっかけになりました。
本書には,内診台がなくてもできる女性診療のエッセンスをぎっしり詰め込んでみました。そればかりではありません。「女性外来の実践=外来診療からの女性のエンパワメント」は,内科+産婦人科の知識だけでは成り立たないことを,私はこれまでの紆余曲折の中で体験しました。大事なのは,ジェンダーの視点,そして,患者さんの身体の自己決定権を尊重する,セクシュアル/リプロダクティブ・ライツの視点です。たくさんの著者の皆さまの力を借りて,この点も十分盛り込んだつもりです。
新しい時代の医療のカタチをつくっていく皆さまに,本書がお役に立てば幸いです。

2021
7
池田裕美枝

 

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